虹1ポンドの物語 

ちょっと笑って、考えさせられて、楽しくなるような物語書いてます。世界観を大事にしてます。

【第8話】早く起きなさい

ほら、タケシ!もう朝よ!

 

 

 

…うーん(ムニャムニャ)

 

 

 

 

 

 

 

 

ほら!もう起きる時間よ!

 

 

 

 

 

 


分かってるよぉー。もう、うるさいな。

 

 

 

 

 

 

 

だって、ほら、今日から学校でしょ?

もう起きなさい!

 

 

 

 

 

 

 


分かったから、あと5分したら起きるから。

 

 

 

 

 

 


本当に?もう朝いつもダラダラして。

お母さん、もうどうなったて知らないからね。

 

 

 

 

 

 

 


一体どうなるっていうんだよぉ。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


そりゃあ、あんたもう、お母さんの細胞にいるミトコンドリアDNAが活性化して、その細胞がさらに活性化、増殖を繰り返して、大きなエネルギーを生み出していっちゃうのよ?

そうねぇ、寝起きだろうからもう少し分かりやすく言うと、宇宙という真空な状態にも関わらず、その一素粒子が化学反応によって連鎖反応を起こしエネルギーを生み出していくときと同じように。

それによって生じるビックバンは高密度かつ膨張し続け、あたかも「宇宙そのものがその他にもある」というマルチバース的な考えまで飛躍していく。

そう、そんな計り知れない可能性を踏まえた上で、「今日から学校でしょ?」とあなたに聞いたのは、朝起きるという理由づけを間接的に伝えることで、隕石の正面衝突よろしく、それを避けるための少しでもの配慮。だってそう、これ以上会話での摩擦を望むというのならば、先述のように宇宙がパラダイムシフトして運命が変わっちゃうから。もう、そんなことになったらお母さん、たとえあなたがお母さんの遺伝子の1/2を持っていたとしてもねぇそんな…

 

 

はい、起きます。